鼓膜チューブ挿入術について

鼓膜チューブ挿入術(チュービング)(こまく ちゅーぶ そうにゅうじゅつ)

 

【適応】難治性の滲出性中耳炎

【目的】鼓膜の内側に溜まった滲出液(膿や水)がチューブを介して排出します。

 

【麻酔について】当院では局所麻酔(15分)で行います。

恐怖心が強く、当方の指示に従えず、局所麻酔や鼓膜切開が安心に施行できないと判断される

乳幼児等の患者については、全身麻酔による手術可能な病院へ紹介いたします。

 

【入院について】当院では入院の必要はありません。日帰り手術になります。

 

【手術の方法】手術時間5~10分程度

①鼓膜を切開し、鼓膜の内側に溜まった滲出液を吸引します。

②鼓膜にチューブ(内径1.1~1.5mm)を挟み込み終了です。

 

【手術後の日常生活上の注意】

基本的には鼓膜切開後の注意事項と同じです。

触らない、水を入れない等です。

水泳は耳栓とスイミングキャップの使用により可能ですが、必ず主治医の許可を得てから行ってください。


鼓膜チューブ挿入術についてよくあるご質問

Q1:入れたチューブはどうなりますか?取る手術が必要ですか?

A1:チューブは自然と耳垢と一緒に脱落します。当院ではあえて外す手術は行いません。

 

Q2:チューブはどのくらいの期間、入っているのですか?

A2:半年くらいですが、個人差があります。数か月で外れてしまうこともあります。 数年たっても外れずに残っていることもあります。

 

Q3:チューブが外れたら、中耳炎は治ったということですか?

A3:治ったということではありません。チューブが外れたあと、耳の状態を経過観察していきます。

そのまま中耳炎を起こさなければ再手術の必要はありません。

しかし経過が思わしくなければ、チューブ挿入の手術を再度お勧めする場合もあります。(主治医の判断によります)

 

その他、ご質問やご不明な点がございましたら医師、看護師にご相談ください。