下鼻甲介切除術について

下鼻甲介切除術(高周波凝固装置:Celon使用)について(かこうかい せつじょじゅつ)

 

【適応】アレルギー性鼻炎・肥厚性鼻炎

【目的】下鼻甲介を縮小させて、鼻閉感(鼻づまり)を改善します。

また、アレルギーを起こす粘膜を縮小させることで、アレルギー症状の軽減を図ります。

 

【手術前に必要な検査】

①鼻腔通気検査・・・鼻の空気の通りの検査。

*術前、術後の鼻の通りがどう変わったかを知るために行います。

 

②術前検査・・・手術の一か月前を目安に行います。

検査の内容は、心電図、胸部レントゲン、採血です。

術前検査は、麻酔や手術に対して問題ないかを知るために行います。

また、血液検査の中には感染症(梅毒・B型肝炎・C型肝炎)の検査も含まれます。

 

【麻酔について】

鼻の中から麻酔薬を浸したガーゼを15分以上入れます。

その後、麻酔のガーゼを抜いてから鼻の粘膜に麻酔薬を直接注射します。

 

【入院の必要について】

入院の必要はありません。日帰り手術になります。

 

【手術方法について】:手術時間15分~30分程度

①手術に対して問題がないか全身状態の確認をします。

 

②診察台で鼻に麻酔のガーゼを入れます。

 

③麻酔のガーゼを抜き鼻の中の粘膜に、麻酔薬を注射します。

麻酔のガーゼが効いているため、注射の際の痛みはほとんどありません。

ただ感覚は残りますので、触っている感覚や、薬を注射する際に押される感覚は残ります。

しっかり麻酔が効いていることを確認してから、手術を開始します。

 

④Celonという機械を使用し、アレルギーを起こして腫れる粘膜(下鼻甲介)に直接刃先を刺し、粘膜を中から焼き縮めていきます。内視鏡(カメラ)を鼻の穴から入れて、手術室のTVモニターに鼻内を映して行います。


下鼻甲介切除術術後の注意点

異常がないかどうか・帰宅しても大丈夫かどうか、30分程度様子を見て確認します。

異常がなければ、帰宅していただきます。

粘膜を手術という操作で刺激しているので、一時的に鼻水・鼻づまりが強く出ます。

個人差はありますが、おおよそ1週間から2週間程度続きます。

そのため、抗アレルギー剤内服薬および点鼻薬を処方します。

また、化膿止めとして抗生物質の内服薬も1週間程度処方します。

少量の出血はありますので、患者様は出血を避けるような生活をしていただきます。

 

食べ物は熱いもの・辛いものなど刺激の強いものは最低3日間控えていただきます。

激しい運動は、最低1週間は避けていただきます。その後は医師の指示に従ってください。

手術当日のシャワー浴は可能です。 入浴は翌日からにし、長湯は避けてください。

飲酒・喫煙は医師の指示があるまでできません。

傷から出血する可能性がありますので、上記以外でも血圧が上がるようなことは避けていただきます。

 

手術後の再診は何もなければ1週間から2週間後になります。